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UC Berkeley Diary ~The Last~

こんにちは、2024年8月の中旬からカリフォルニア大学バークレー校(以下UC Berkeley)に留学している現在四年生のHです。

このブログを通して、留学を考えている中高生や大学生に留学の苦労や喜び、発見のリアルについてお届けし、留学へのアドバイスができたらなと思います。

今回は期末、最後の旅行、そしてこの交換留学のまとめについてお伝えします。


期末

今回もRRRWeekでは3Dアニメーションのクラスのアニメーション制作を主にしていました。今回のアニメーションのクラスでは、当初グループでアニメーション制作をしていましたが、途中でお互いのメンバーの意見が食い違い分裂してしましました。その結果個人でアニメーションを制作することとなりとても大変でした。しかし、De Cal(授業)のファシリテーター(教える生徒)が大変協力的で、無事なんとか終わらせることができました。

そのほか、レポートひとつ、期末テスト二つありましたが、コツコツとテスト勉強とレポートを書きました。

RRR weekは特に忙しくてずっと3Dアニメーションのクラスの教室に居座って二晩くらい過ごしましたが、今となっては楽しい思い出です。


旅行

期末が終わった後、私はIhouseの大学院生の男女二人と一緒にロードトリップをしました。このロードトリップではカリフォルニア中の国立公園を巡るというものでした。しかし、この旅行で私は大失敗をしてしまします。

このロードトリップが決まったのはRRRWeek直前。期末に向けて忙しくなってきた時期です。この時、一回一緒にロードトリップする二人のうち一人とロードトリップの計画について話す機会がありましたが、それ以外でこの一緒に旅行するメンバーと話す機会はありませんでした。私はUC Berkeley Diary ~February 2~から、新しく出会った人と一緒に旅行することの楽しさを覚えていたので、今回もそれを期待していました。(しかし厳密にはサンタバーバラの旅行で一緒に行ったメンバーは事前に会っていたことから一応顔見知りでしたが。)

そしてロードトリップ当日。私は退寮し、ロードトリップ後は帰国する予定だったことから、大量のスーツケースを持っていました。しかし相手二人は身軽、しかも借りた車も小さいもので、私は後部座席で自分の荷物でぎゅうぎゅうにされながらロードトリップをしました。一緒にロードトリップをした二人は元々仲が良かったのか前部座席で仲良く話をしていました。一方私は二人のことがあまりよくわからなかったので、会話に参加できず、一人寂しくぎゅうぎゅうになっていました。

そんななか車はDeath Valleyに到着。Death Valleyは乾燥した砂漠地帯で、砂丘や塩湖などが有名で乾燥地帯の雄大な自然を楽しむことができる国立公園です。国立公園内には様々な景色が楽しめるスポットがあり、車でこれらのスポットを回り景色を楽しんだり写真を撮りました。景色が綺麗な一方、乾燥しており、また日差しも大変きついです。さらには35度を超える猛暑で、一つ一つのポイントの滞在時間が短いものの、スポット巡りを重ねていくについて体力的に辛くなってしましました。それなのにも関わらず、一緒に旅した人はどんどんと先の方に行って写真を撮るようお願いしてきたり、お昼休憩や昼食もなく旅を続けていました。ようやく私が昼食を食べていないから食べたいと言った時、ようやく思い出したかのように賛同して買っていたベーグルを食べました。ちなみにこの旅の道中、ご飯は全てベーグルでした…。しかもそして極め付けはホテル。初対面の男女であったのにも関わらず、ホテルはなんと一室のみ。事前にホテルを取っているから安心してと言われましたが、まさか男女一緒、しかも初対面の人で1週間も旅行することから、これは耐えられないと感じました。それに加えて、私は毎日お風呂にも入って服も変えているのにも関わらず、他の二人の服装はまともにお風呂に入らず三日間同じ服装でした。私の今までの旅行とはテイストの異なる、過酷な貧乏旅行はわたしには合いませんでした。

ちょうどDeath Valleyに寄った後の最初の経由地がLas Vegasであったことから、急遽、Las Vegasから日本に帰るチケットを購入し、離脱することを決意。二日後には無事日本に帰国することができました。

思い返してみれば、当初日本に帰国する際、経由地として同じ方向に帰る友人たちと一緒にハワイに寄って帰るという計画を立てていたものの、なかなか都合合う人がいなかったです。そこで、Ihouseのチャットでカリフォルニア内の国立公園にロードトリップに行きたい人を募集しているメッセージを見て参加を決めました。交換留学最後、何が何でも旅行したいという気持ちが勝ってしまい、全く初対面の人、しかも過酷な貧乏旅行に参加し二日で離脱という残念な結果になってしましました。


皆さんは、旅行に行く際はメンバー選びを慎重にしてください。たとえ寮や大学が同じだとしても、初対面の人との旅行は危険です(当たり前ですが)。


death valley のパノラマ写真。いかに日差しがきついかおわかりいただけるだろう...
death valley のパノラマ写真。いかに日差しがきついかおわかりいただけるだろう...

交換留学をまとめて

今回の交換留学のテーマは『異文化交流』、多民族社会であるBay Areaで人々はどのようにしてお互いの文化を受け入れあっているのかについて学びました。そして、後々、グローバル化していく日本で、どのようにして異なる文化圏から来た人たちを受け入れていくかについて研究する予定でした。今回のこの交換留学で、このテーマに沿った学びができたと実感しています。ここでは、特に印象深かった三つのエピソードを紹介したいです。

一つ目は秋学期に受講した、『Race and Order in the New Republic (新共和国での人種と階級)』 。こちらの授業の詳細はUC Berkeley Diary ~August 2~に掲載していますが、アメリカの文学からアメリカの社会について読み解くものです。この授業から、それぞれの民族、人種ごとにお互い暗い歴史や過去を持っており(例えば奴隷制度や第二次世界大戦中の強制移住など)、それをもとにお互いが被害者意識を持っていること。そしてその被害者意識からお互いをなかなか受け入れることができず現在に至るまで人種問題や移民問題などの対立が続いていることを学びました。バークレーにいる間は私自身は差別や民族間の対立に遭遇したことはなかったのですが、日々報道されるトランプ政権の移民や外国人に対する厳しい取り締まりに締め出し、授業で学んだマイノリティの暗い歴史(日系人の第二次世界大戦中の強制収容施設など 参考:UC Berkeley Diary ~March 1~)からこのことを強く実感しました。

二つ目は、Bay Areaの人々は多様であり、またお互いにその多様な人々を受け入れる姿勢があること。Bay Areaでは世界各国から集まる留学生だけでなく移民をルーツに持った学生も数多く、複数言語話せる学生も珍しくありませんでした。そんな環境下であるため、外国教育や国際交流も盛んです。私のルームメイトは中国のルーツを持ってはいなかったものの、中国の学生が周りに多くいたことから、中国文化と中国語に興味が出てきて高校生の時中国語を勉強していたそうです。他にも、ロサンゼルス出身の日系の学生は日本語とスペイン語を扱う小学校に通っていたそうで、日本語も話せるし、スペイン語圏の文化に興味があると話していたり、Berkeleyキャンパス内でIhouse以外にも生徒が自主的に世界各国の料理を紹介するイベントを主催しているのも見たことがあります。それぞれが自身のバックグラウンドやルーツを大事にしていて、例えば自身のルーツと同じルーツを持つ人たちで学生団体を作り集まったり、ルーツの国の建国記念日、独立記念日や祝祭日を祝ったりしていました。

しかし一つ気になったことが。それはかなり多くの人が自身のルーツの名前ではなく英語の名前をつかっていたことです。移民してからまだ世代の浅い人たちはルーツの名前を併せ持っている場合もありますが、基本的には英語名を使っています。どうやら英語名でないと外国ルーツを持つことがわかってしまい不都合な面があるからだそうですが、 ここからマイノリティと分類されている人たちがアメリカで暮らすことの厳しさをひしひしと感じました。

しかも面白いことに、現地の学生だけでなく中国や韓国からの留学生も英語名を名乗ることが多かったです。彼ら曰く、韓国名や中国名は外国人からは発音しにくいから英語名を使っているとのことでしたが、自分の名前を使わないのはどうなのか…と考えてしまいました。ちなみに私の友人のイギリス人は『ちゃんと英語名じゃなくて自分の名前を言えばいいのに。』と言っていました。

最後はBay Areaは特殊であること。これは過去にペンシルベニア州の田舎街にある大学、Wilkes Universityで6週間語学留学した時の経験からよくわかりました。Wilkes UniversityがあるWilke-Barreはアジア系が一家族しかいない都市で、多くは白人とヒスパニック系でした。日本の文化は漫画やアニメで有名でしたが、アジア系が過半数いるBerkeleyとは全く状況が異なり、アジア系のお店はほとんどありませんでした。一方Berkeleyはタピオカ店が周辺で二十店舗あるほどアジアの文化が浸透していました。このようにアメリカと一言で言っても、東海岸と西海岸、地域や州によって文化が全く異なります。そのため、政治意見が全く異なるのも納得です。例えば、現在トランプ政権が移民や外国人に対して厳しい取り締まりをしており、移民が多いBay Areaでは反対運動が盛んですが、反対に移民がほとんどおらず、失業に悩まされている地域ではトランプ政権の政策を強く支持しています。アメリカ社会や政治を知るために、地域によって全く人や文化が異なることを留意することが大事です。例えばBerkeleyはリベラル派の大学でLGBTQやヴィーガンなどを強く支持していますが、アメリカ全ての地域でそれらを支持しているわけではないです。Berkeleyで学んだことや感じた雰囲気がアメリカ全てに通じないことを学びました。


今回の交換留学を通じ、意欲や志が高い友人にたくさん出会いました。大学院生や博士号を目指す学生、実際に働いている方々とも交流し自身の将来像を深めることもできました。

留学自体は終わってしまいましたが、留学で得た知見、交友は今後も生かしていきたいです。将来この留学の経験がどのように生きていくのか楽しみです。


UC Berkeley卒業式の写真。卒業生はBay Areaを中心に世界中に散っていく。
UC Berkeley卒業式の写真。卒業生はBay Areaを中心に世界中に散っていく。


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